グローカル論は受講生92名のクラスで、授業は講義とグループプレゼンテーションで構成されています。以下、受講生の市名優一君に、これまでの授業の様子を報告してもらいました。
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世界的では難民・移民に関する様々な問題が急増しており、日本にとってもそれらは身近な問題となりつつある。本授業では世界の移民・難民をテーマに、どこでどのような問題がおこり、それらはどのように社会に影響を及ぼしているのかの具体的な事例を学ぶ。
授業の形式は、授業内で移民、難民をめぐる現状を様々な資料を通して学び、授業終わりにコメントペーパーを通して質問に答える。さらに1グループ4名から構成されるグループ発表があり「世界&日本の移民・難民、宗教」など指定されたテーマをもとに、それまでの授業で深めた知識、考えを各グループで共有し、日程を分けて発表していく。この活動で、他者の移民・難民に対しての視点、考えを知ることができ、理解と共感を深めることができる。私の班では、定められたテーマの中で、移民と経済について考え、発表した。
また、授業内で、アメリカの移民政策に翻弄され続ける8組の不法移民の家族に密着した政治ドキュメンタリーや、母国の紛争を逃れ日本に難民としてやってきた家族の密着動画などを視聴し、世界、日本における移民・難民制度の悲惨さに触れた。だれもがなりたくて難民になったわけではないと思いながら、周りからの扱いや文化の違いに困惑し、苦しみながらもたくましく生きていくリアルな姿を、動画を通じて学ぶことができた。
このように、本授業ではただ単に講義が進んでいくのではなく、実際に起こっている問題の悲惨さとリアルさを映した動画や資料を見て、現状と理解を深め、グループ活動などを通して、他者の意見や価値観を共有し、それを尊重する姿勢を養うことができるようになっている。この授業は、最初にそれぞれ自分の意見を持つことが大切であり、授業を重ね、理解を深めていくにつれてその意見、考え方がどのように変化していくのか、それとも変わらないのかを自身で体感していくことができる、自分自身を知る講義になっている。