国際・地域文化関係論(基礎): 「異なる視点や価値観を尊重する姿勢を養う」

国際地域文化関係論(基礎)は受講生107名のクラスで、授業は講義とグループプレゼンテーションで構成されています。以下、受講生の岸崎光有さんに、これまでの授業の様子を報告してもらいました。

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本授業では、社会における宗教文化が人間の生活にどのような影響を及ぼすのかを、特に宗教の多様性が顕著なインドのヒンドゥー教とイスラム教を事例として学ぶ。それぞれの宗教の教え、儀式、祝祭、歴史、そして社会・政治との結びつきについて学ぶことを通じて、宗教が人々の生活や社会全体にどのような影響を与えているかを理解する。四人一組で構成するグループプレゼンテーションでは、学んだことを共有し、ディスカッションを通じてさらに理解を深める。各グループは特定の宗教や宗教的現象について調べ発表する。この活動を通して、他者の視点を学び、異なる宗教や文化に対する理解と共感を深めることができる。 また、授業の一環として9回目にゲストレクチャーが行われた。イスラム教に改宗した本学の先輩に来ていただき、宗教との出会いや周囲の人々の宗教観、改宗後の生活の変化などの貴重な体験を共有していただいた。実際に異なる宗教背景を持つ人々の話を聞くことで、教科書や理論だけでは得られないリアルな理解を深めることができた。さらに、宗教対立について学ぶために「Mr. And Mrs. Iyer」という映画を鑑賞した。この映画は、ヒンドゥー教徒ではない人々が無差別に殺されるという宗教対立の現実を描いている。映画を通して、宗教対立がどのように始まり、無実の一般市民がどのように巻き込まれるかを学んだ。また宗教対立の恐ろしさと、その背景にある人間の心理や社会的要因について深く考えることができた。

このように、講義を受けるだけではなく実際に見て聞いて学んだことを発表することで、「宗教」についての理解を深めることができる。宗教に関する知識を深めるだけでなく、異なる視点や価値観を尊重する姿勢を養うことができ、これらは多様性が求められる現代社会において重要な学びである。