2024年度秋学期の「国際開発支援論特殊講義 I」は、「参加型開発」をメインテーマとして10月4日から開講されました。「裕福な国から貧乏な国への支援」、「経済開発を重視した上からの支援」、「まずは富裕層を増やし、そこから富がしたたり落ちる形での貧困層の支援(トリクルダウン)」といったような旧来のアプローチに対する反省をもとに提唱され、実践されてきたのが参加型開発です。授業では、「開発とは何か?」、「参加型開発とは何か?」など、基本的な概念について考えます。そして、「市民参加のはしご」、「内発的発展」、「既存の資産をもとにした地域共同体の発展」など、参加型開発と関連する理論を学びます。加えて、プロジェクト・サイクル・マネジメント、コミュニティ・マッピングなど、参加型開発に有用な手法のいくつかを授業内で実際に試してみます。このように、理論と手法を車の両輪として備えつつ、受講する学生ひとりひとりが参加型開発の小規模プロジェクトを設計していきます。